湘南藤沢徳洲会病院 看護部 Recruit Site

笑顔の裏側の緊張こそ、プロとしての証し。

藤村 恵美

助産師 / 中途入職 / 産科病棟所属

分娩室で怒鳴られて

その時藤村は、緊迫した分娩室で呆然と立ち尽くしていた。
本来なら室内を満たしているはずの元気な泣き声が、聞こえない。医師は蘇生を試みている。その傍らで藤村は何かしなければと手を差し出したが、返ってきたのは「何もしなくていい!」という医師の言葉だった。

これは藤村が以前勤務していた病院で、助産師としてスタートを切ったばかりの頃のエピソードだ。

「すごいショックでしたよ~」
キャリア10年のベテランとなった今は笑いながら振り返ることができるが、この時の衝撃は5年ほども尾を引いたそうだ。それほど大きな出来事だった。
ただ、怒鳴られたことも確かにショックだったが、一番きつかったのは、危機的な状況で出産を迎えると予測できなかったことだったという。

「私が察知できなかったから、先輩に相談しなかったから、この子は元気に生まれてこなかったんだ、と自分を責めました。でも、実は先輩もみんなそういう経験をしてきているんですよね。避けては通れない道でした」
ちなみにあの時の新生児は幸いにも一命を取り留め、今では元気に育っているそうだ。

異常分娩への覚悟と備え

「実は子供って好きじゃなかったんです」と、藤村はある意味で衝撃的なカミングアウトをする。では、どうして助産婦の道を選んだのだろう。きっかけは、高校の授業で出産のビデオを見たことだった。

「その時の新生児がとても可愛く見えて、私もいいお産のお手伝いをしたいと思ったんです」
出産はとてもハッピーなことなんだ。分娩室は喜びと愛情に包まれ、子供はたくさんの笑顔に迎え入れられる。

だが、そうではない出産も案外多い。助産師たちは妊婦に「心配いらないですよ」と笑顔を向けつつ、実は内心では“何が起こるかわからない”と緊張を続けている。その緊張が伝わるとナーバスな妊婦は大いに不安になるから、心の中は悟られないようにしなくてはならない。藤村も安易に「大丈夫ですよ」と口にしたら、「やったことあるの?」と手厳しく突っ込まれたことがあるという。

「正常分娩のはずが異常分娩だとなった途端、ご家族もひどく動揺します。その時、私たちに求められることは、きちんと説明して落ち着かせることです。そのためにプロの助産師として知識を磨いておく必要があります。自分の精神状態をコントロールすることも大切ですね」

厳しいからこそ、プロ

1年目に医師に怒鳴られたことをずいぶんと引きずった藤村だけれど、それ以外にも先輩看護師からはかなり厳しく指導された。
でも、5年目の今、思う。その厳しさゆえに自分もプロとして鍛えられたんだ、と。

「1年目って、とにかく大事なんです。だから私も若い看護師にはすごく厳しく接していますよ。でも、その厳しさの裏側にある思いはみんなわかってくれていると思います」
後輩にまっすぐ育って欲しいから、藤村はあえて厳しく接し、プロ意識を伝えている。自分がそうされたように。

「1年経つ頃にはどこの病院よりも上手に新生児をとりあげられるようになっていますよ」と後輩の成長を誰よりも喜ぶ藤村。そんな藤村と時間を共有できる新米助産師は、絶対に幸せ者だと思う。
湘南藤沢徳洲会病院ではできるだけ自然の出産を心がけている。妊婦健診、母親学級などを通じて患者様やご家族と話し合い、納得のいくお産ができるように全力でサポートする。

「やっぱり私はお産が好きなんですよ。この喜びを皆さんにも感じていただきたいから、本気で成長を応援します」

表記された配属先、役職等は2016年10月現在のものです

藤村 恵美Emi Fujimura

助産師 / 中途入職 / 産科病棟所属
高校の授業で観た出産映像をきっかけに助産師を志す。当病院のお産に対する理念および取り組みに惹かれて中途入職。自らの業務を遂行するだけでなく後輩を育成、指導する役割を担い、今後の活躍が期待されている。大変なことも多いが後輩の成長に対して喜びを感じ、またお産に関わるという仕事に責任とプライドを持っている。

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